ちょス飯のテレビ時評 『記憶』

★★★★☆

 CSで放映されていた『記憶』が地上波のフジテレビで再放送されていたので、全12話を昨日見終えた。

 現在放映中の『大恋愛』もそうだが、主人公が若年性アルツハイマーになってしまう物語だ。中井貴一が敏腕の弁護士役。のっけから彼は同級生の専門医に、脳の萎縮を指摘されてしまう。・・・。また15年前のひき逃げ事故で彼は、一人息子を亡くしているが、その真犯人は身近にいて、もうひとつの強盗殺人事件とも複雑に絡み合っていたと落ちだった。家族の愛が、記憶を無くしていく主人公を支え、彼がその尊さに気づくという物語でもある。

 中井貴一が、苦悩する姿涙する姿に、私も泣いた。他人事ではない。働き盛りの人が若年性アルツハイマーになる場合も、今の日本社会には珍しくなくなって来ている。

 

 最後の法廷で、彼が弁護士として冤罪を勝ち取る場面には胸がすっとした。ただ、観光ドラマが原作だけあって、ちょっとすんなり行き過ぎていた。もう少し、ひねりがあったほうが良かった。