息子に会いに

行く、とCさんは言った。土日を利用して泊まってくると。一人暮らしをし始めた息子が心配でたまらないらしい。

 chosu-manmaは、息子さんの独立がうらやましくてならず、「おめでとう」と電話をかけてみたのだが、・・・。空の巣症候群というものだろうか。何も手につかないのだという。しかし、お勤めはしっかり果たしているが、ご主人のためだけの料理や家事には力が出ないのかもしれない。

 一人で暮らしたいのは、経済的な自立ができたからだし、親の干渉を受けたくないからだろう。それなのに、Cさんは「来るな」と言われても会いに行っているそうだ。

そして、泊まりに行くというので魂消てしまった。

 chosu-manmaは、息子と同室で眠ることはしたくないし、息子も嫌がる。一部屋しかないのに、息子の部屋で泊まるという、Cさん。

 Cさんは、9歳で母を亡くしている。複雑な家庭環境で育ち、実父からは虐待を受けたそうだが、・・・。ご主人もDVで、頼りの綱は自分の産んだ息子だけ。しかし、彼もCさんより、いずれは愛する女性、妻を選ぶことになるだろう。

 

 Cさんは、結局息子より自分を愛しているのではないだろうか。自分の意のままにならぬ息子を。もう彼は高卒以来社会に出て、働いてきている。仲間も多く、恋愛経験も豊富だろう。彼の勤め先は都心の金持ちばかりが暮らす街。服装も持ち物も、それ相応のものがほしいのだろう。Cは、彼の金遣いが荒いことを気に病んでいたが、・・・。使いすぎて家賃が払えず、困るのは彼なのだから。もう、あなたは何も、心配しなくて良いではないか。

chosuとは、違う星に生きているようなCの息子。青春を大いに楽しんでいるようだ。

chosu-manmaなら、大いに喜ぶところを、うつ状態で嘆き悲しむ人がいる。