散策
近所の緑地、遊歩道、調整池の周りを散歩している。たいてい夫子とカメラを携えて。美しい野鳥の鳴き声がする。しかし、梢高いところにいるらしく、その姿をカメラで捉えることはできない。
昨年夏にここへ転入してきたので、春の姿を知らなかった。ごくありきたりな草花があちこちに咲いているが、わあ!と驚くものたちにも出会う。
昨日は、遊歩道を歩いていて、たどり着いた小さな祠のそばに、満開となったキンランを発見した。をちこちにほそぼそと、彼女は命を繫いでいたのだ。その周りには、自然観察の好きなひとがやったのだろうか。小枝が四本、柵のように土に刺されていた。
まるで、「待っていたよ』とでも言うように。
chosu-manmaとpampaは、結婚して34年目を迎えた。キンランが祝ってくれたのだ。
おびただしい種類の樹々、草花がそれぞれに領土を広げんと、競うように芽を出して、茎を伸ばし、葉を広げていた。花を付けると、しばらくして小さな可憐な実を付けて、その中には、ぎっしりと種を忍ばせてある。
ああ草の名、樹の名を覚えたい。ひとつひとつ、同定していきたい。
祠には、たくさんの切り株が白化していたから、切り開いて整備したらしい。まだ若い桜の樹々には、さくらんぼがだわわに実っていた。さくらんぼの実る頃、の曲が耳に流れてきた。
よく見ると、光の当たる方から赤く色づいている。緑から、黄色、黄色から橙色、そして赤色へと変化していく小さな珠。美しい姿は、小鳥に食べてもらうためなのだろう。
奇妙な姿の毛虫も、三種類くらい発見した。
自然観察ノートを手書きで作りたい。写真ではなく、自分で描くのだ。