chosuと歩けば

母の日、chosu-manmaとchosuは池へ出かけた。途中で数人には時々すれ違ったが、誰も池周辺にはいない。

実はchosuが、霊芝を見つけていてこれを自分のものにしたいというので、抜き取るときの見張りをしてやろうと思った。緑地として保護されているので、観察のために何かを採取するのは、良くないだろうと思う。しかし、もう枯死していて木化しているので、朽ち果てるのを待っている状態なので、良かろうと考えた。

さあ、今のうちにとmanmaは、chosuにシャベルを手渡したが、彼女は「いや、やはり止す」と言った。これに気付いている観察者もいるかも知れないから、と。

 

霊芝は、紀元前から万能薬あるいは、飾りとして愛されてきた大きなキノコだ。愛好家は、大金を出しても出に入れたい代物。しかし、観ているだけでいいや。とchosu

は判断したのだ。それは、良いことだ。

 

さて、霊芝を通り過ぎ、ゆっくりあちこち観ながら歩いていくと、「お母様、止まって。」とchosu。「ゆっくり、後退りしてきて」と言う。「何か、を踏みそうになったのかな」と思ったら。

池の囲いの上を、ゆっくりとアオダイショウが進んでいた。chosu-manmaとの距離は50cmくらいか。静かに落ち着いて、このシトを観察した。

全長110cmくらい。ゆっくりうねうねと進み、やがて囲いから降りて、草むらへ登って行った。周りにはチャドクガの幼虫が大量に発生しており、幼虫も糞も地面にたくさん落ちていた。しかし、そんなものは食べようともせず、ときどき黒い舌をちろちろと出したり引っ込めたりしながら、このシトは優雅な動きをして消えていった。

 

ああ、なんと美しいお姿。その動きのなめらかなこと。まったく音を立てないで歩くのか。鱗の配列の美しいこと。なんとも言えぬ色!

 

このシトがこの大きさになるまで生きているということは、この地に、餌になる小動物たちがわんさかと棲息していることを意味する。たぬきやいのししも出没するようだし、緑地を守るということは実に多種多様な動植物を養える、ということなんだ。

もちろん、ガビチョウやうぐいす、キツツキの仲間など野鳥もたくさんいて、樹上で啼いている。池の水面にはときおり、ダイサギマガモカルガモ、鵜などもやって来る。

 

外出は自粛しているが、人に会わないようにして、自然観察ができるここは、天国だ!