今週のお題「夏を振り返る」   電気の作られる場所

chosu-manmaとpampaは、山間の小さな水力発電所の見学に行って来た。

還暦過ぎても、生まれて初めて知ることや見聞きすることが多い。小学校で水力発電の仕組みを習ったと思うが、実物を見るのは夫婦揃って初めてだった。いや、大抵の人は知らないだろう。

小さな川が堰き止められ、コンクリートの壁がそそり立っていた。人工のダム湖。水門は3つ。一本の鉄の管から、サイフォンの原理でダム湖の水がどんどん吸い込まれていく。そして、湖の水は圧力を高められてダムの下へ落下。これは、位置エネルギーによるので、一切動力は不要。

落下する先には小さなタービンが待っている。勢いよく流れ落ちる水が「水車」を回す動力となるのだ。

フランシスというアメリカ人が考案した発電機を、chosu-pampaは、じっくり観察させてもらい、何枚も写真を撮り、丁寧な説明を受けてきた。足腰が萎えていて階段を降りられなかったchosu-manmaに口移しで、教えてくれるのだった。http://www.suiryoku.com/mecha/wheel/francis/francis.html

ぐるぐる回ることで、電気が生まれるというのは、なんとも不思議だが。発電機を動かすと電気が生じるという意味だ。自転車のライトと同じ原理だという。

管理小屋の中は、アナログ感漂う、極簡単な四角い箱にスイッチとランプがついているだけ。

この小さな発電所を、経営しているのは県職員だった。彼らは誇りを持って、首都圏から見学に来た私達を歓待してくれた。

電気も農産物のように地産地消で、再生可能なエネルギーを使って生産し、その周囲で使用して行けば、大都市のために過疎の住民が犠牲になることはないだろう。と、この発電所を見学して、つくづく思った。

節電のため、chosu家では、この夏昼間はエアコンを付けず、夜、寝入りばなだけは使用して、なんとか家族全員が熱中症にならずに済んだ。

しかし、同行した人の中には、なんと何年もエアコン無しで夏を過ごしていると豪語する人がいた。

送電線は、首都圏の場合既存の東電のものを使用しなければならない。電気を小売できるようになったので、chosu家は、東電から小さな電力小売業者に変えた。

chosu-manmaは、原発によって作られた電気は絶対に買いたくない。福島第二原発廃炉条件に新原発建設を一緒に提案するような、東電は全く信用できない。

誰かが、犠牲になってまで作らねばならない電気は、もう要らない。人間がセーブできないものを、何故安全だと言えるのか。この地震大国日本で。

 

一方、今現在も福一の廃炉作業に携わっている人々のご苦労を思うと、胸塞ぐ思いだ。どうか、彼らの健康維持管理を、東電と国はしっかりやってもらいたい。下請け、孫請けで働いている人々の地位を国はもっと敬意を持って守るべきだ。

チェルノブイリでは、国家公務員としてきちんと教育を受けた人たちが、廃炉作業を勧めているというではないか。